
よく聞かれる質問として、のぼり旗の対応年数はどのくらいか、というお声があります。
実際どのくらいもつのか?
また、どのように扱えばより長持ちするのか?
ということですが…
これは正直、一概には言えません。
繊維は、水や日光に弱く、長時間水や日光にあたると色褪せたり、摩耗したりします。
基本のぼりは野外で使うため、どうしても水も日光も当たります。雨が降ったからといって毎回しまうものでもないので、出しっぱなしにするのが普通かと思います。
そう考えていくと天気の影響もうけますが、大体としては3か月とみていただく事がいいと思います。安価で大量に作れますが、外に出しっぱなしにして、特に季節的に傷みやすい、ということもありますのであくまで目安ではあります。
ですのでおススメしているのは、季節ごとにかけかえること。
常に新しい商品が出せるのであれば、より良いかと思います。お客様も楽しいし、店の宣伝にもなります。
やはり同じのぼりをかけるのなら、汚れていない、色褪せていないものがベストだと言えるでしょう。既製品のぼりなら、製作も楽にできてデザインも様々なので、楽しめます。
布の耐久性について|長持ちさせるためには?
のぼりを使用する際に気になることと言えば、耐久性や寿命がどれくらいあるのかというでしょう。実は一般的なのぼりの平均寿命は約3ヶ月と言われていて、3ヶ月間を過ぎたら定期的に交換した方が良いと考えられています。
そのため、耐久性を上げる努力をするよりも、定期的に交換してしまった方が効率的であると言えます。その理由には、コストが高くなる・色褪せる・ほつれをもたらす等があるからです。
耐久性を上げることだけを目的にしている場合はいいですが、長期的に見れば高い費用をかけて寿命を延ばす方法を選択するよりも、手っ取り早く交換してしまった方がコストが低くなってお得になります。エコの考え方からはずれると思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、のぼり旗は雨の時も強風でも夜間でも通常しまわれることがありません。
思い入れのあるのぼりなら寿命を延ばす方向性でも問題ないですが、費用面や今使っている状態をよく把握して、もっとも適切だと感じた方を選択するようにしましょう。
のぼりを定期的に交換することはとても大切ですが、費用を一切かけずに長持ちさせる方法やコツが存在しています。それは「保管場所を管理」することです。
のぼりは布素材で作られているので、「ほつれ」「汚れ」「色褪せ」になりやすいという欠点があります。しかし、その欠点も適切な保管場所を確保して綺麗な状態を保つように努力すれば、何度も交換する必要がないほど長持ちさせることが可能です。
一番のコツは、雨や雪が降るような悪天候の日には外に置かないことです。閉店・開店に限らず、可能な限り外に置いておくことは避けるようにしましょう。そして、できるだけ雨がかかった場合は、日にあたらない屋内での保管が何よりも大切です。
その理由には、紫外線の影響が大きく関係してくることが挙げられます。色褪せてしまう原因のほとんどが布が水分を含んだ状態での紫外線であることはもちろん、使用されている塗料はとても繊細でナイーブなものなので注意が必要です。
のぼりに使用されている素材はポンジと呼ばれるポリエステルの生地で、端処理にはヒートカットが施されているのが特徴です。ヒートカットとは高熱で生地を溶解して裁断面からのほつれを防ぐ加工のことですが、ずっと雨や風にさらされた状態でいると痛みが生じてほつれてきてしまいます。
摩擦強度上げるためには縫製をする手もあります。
さらに、屋外に放置しておくと排気ガスなどが原因で頑固な汚れをもたらすでしょう。基本的には雨で汚れる原因のほとんどが排気ガスの影響と言えるので、できるだけ雨に触れさせない配慮が大事になってきます。
のぼりは擦れることに対して耐久がないので、何度も洗濯を繰り返していると寿命も縮まってしまうからです。
色の耐久性を表す「染色堅牢度」
繊維業界で一般的に用いられている評価の基準のことを、「染色堅牢度(せんしょくけんろうど)」と呼びます。まったく聞き馴染みのない単語ですが、珍しい響きからやたらとカッコよく聞こえている人もいるかもしれません。
染色堅牢度とは繊維商品に色付けを行った後、あらゆる条件にどれだけ耐えることができるかを評価していく基準のことです。繊維類は色鮮やかなカラーに染色していくことで美しく輝きますが、長年使用し続けていると色落ちや変色を引き起こします。
色落ちの原因には様々な要因が考えられますが、一般的には太陽の光・汗・強力な洗濯洗剤の使用などが挙げられます。こういった要因が直接製品に触れる機会があったとしても、一定条件をクリアできるようなものであるかを判定するために、しっかりと数値化して評価することが良い製品作りに繋がるからです。
繊維類の製品を使用していると、様々な不具合が生じてくることは避けられません。中にはそんな製品に不満を抱き、クレームをつけてくる消費者が年々増加しているのが現実です。
とある百貨店での例を挙げると、苦情を入れてくる消費者のほとんどが色に対する不満を述べていることがわかっています。一つ二つのクレームなら対処が楽ですが、数が多いと仕事にも支障が出始めて業績にも関わってくる重大な問題になりかねません。
このような不満が出るのを未然に防ぐためにも、基準を設けて規格化することが重要であることがわかるでしょう。繊維業界が行っている堅牢度規格には、「変退色」と「汚染」の試験が採用されています。
変退色は染まっている染料などの色素が化学的に分解・劣化することで引きおこる現象なので、各種試験を実施して色の変化や程度を観察し、変退色グレースケールによって級数を判定していくのが特徴です。
汚染に関しては汚染用グレースケールを用いて、白布が汚染されている程度を級数として決めていきます。判定の全ては公的検査機関が行いますが、実施されている試験方法のほとんどがJIS規格によって規定されているので、各検査機関と同じ条件で試験を実施しています。
また、国際的に各項目で導入されている堅牢度試験の全てが、国際標準化機構(ISO)によって定められていると言います。ISOはスイスのジュネーヴに本部を置き、各国の国家標準化団体で構成されている非政府組織として活動しているのが特徴です。
どの国に対しても堅牢度試験を実施するように促すことで、安全で信頼性の高い製品作りができるように活動し続けています。