浅黄幕(あさぎまく)とは

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皇室が行う新年祝賀や園遊会の儀式で使われる幕を指し、親しい人達と出会いを喜ぶ意味で使用されています。一方で慶事と忌事で使用する幕を使い分ける風習も定着していますが、伝統が長いため多くの祭事では浅黄幕使用される事例が定着しました。

使い方で有名な方法だと部分による使い分けが該当し、祭事を行う祭壇や司会の立つ場所を浅黄幕で囲い神聖な場所にします。さらにそれ以外の場所に別の幕を使用すれば、仕来りのある祭事を安全に行うという意味を込められるので積極的な使い分けが行われています。

そのためオーダーメイドを含めたオリジナルの物を事前に用意する事例も多い特徴があります。なぜここまで使い分けるまでに発展したかは、日本が海外の文化を取り入れる事に原因があります。
海外では物事に対して色のイメージを確立する傾向があり、国内でもこれを継承する形でイメージする方法が特徴として現れています。
なのでこの継承時にオリジナルの解釈を加えたものが日本流として定着しました。

浅黄幕の歴史

浅黄幕

なぜ青と白の浅黄幕を使うのかという疑問は、歴史の由来から原因を探る事ができます。浅黄幕が使われ始めたのは遥か昔からで、幔幕という分類で一定の場所を囲い込む意味で使用されていました。同時に歴史の中で行われた合戦では陣幕と呼ばれ、陣地を使用する意味でも使用された歴史があります。

よって正確に確立されたのは江戸時代の1600年頃とされ、この歴史が使用される色の原因になっています。当時は生地に色を付けようとすると植物から作る染色体が中心になり、天日干しとの併用作業で完成までに1週間前後かかる特徴があり全ての製作がオーダーメイドでした。加えてこの作業で使われている植物がタデ藍という淡い緑の植物だったため、製作過程の都合上この色になった経緯があります。

ここからなぜ縦縞になったのかというと、神聖な場所を覆う程の生地を染める必要があったからです。この製作工程に必要な染料は当時の技術では微細な量しか採集できず、縦縞にする事で染色する範囲を限定した歴史があります。当時の物はほとんど現代のオーダーメイドに近い形としてオリジナルの方法で製作されています。

浅黄幕の意味と使われる場面

場面転換するための用途で使用される事が多く、中でも歌舞伎の舞台の振落しと振りかぶせでは浅黄幕が積極的に使われています。元々はネギより少し薄い色をしている幕という由来からこの読み方になっています。

そのため葬儀や収穫に関連した祭事で使用される事もあり、この場合は浅黄幕で囲まれた部分を神聖な場所として部外者は入ってはいけないという意味で作られた由来があります。特に神様と関係を持つ祭事の場合は、その場所に降臨させる意味も含まれています。

さらに地鎮祭で使用される場合は、家製作に関わる人員と関係を深めて良好な建設環境を整える意味で使用されます。この由来から地主や建築の施工会社が用意している事例も多く、地方独自の精霊等がいる場合はそれに合わせた降霊セットを用意した歴史もあります。

現在では神主さんに依頼すると同時に野菜や海の幸を用意して、その施行工事を安全にできるように願う風習が一部の地域で定着しています。

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