
例えば大阪でも飲食店なら、食べてほしいメニューや
買ってほしい商品などがあります。
その際、メニューや商品をのぼり旗でアピールしたいところですが、
近くに同じようなお店があれば同じような幟を立てていることが多いので
お客さんから見ると、あまり区別が付きません。
そうなると、大阪の数ある店舗の中から自分のお店を
選んでもらうことが難しくなります。
のぼり旗の特性として、「長いコピーだと文字が小さくなる」ということが
ありますから、「文字数」「書体」「配色」という部分のデザインに
こだわっていく必要があります
こういった部分で大阪のライバル店と差を付けることで、
ブランディングが可能になります。
また、大阪においても通行人から見ると、
「幟の本数が多いほど、繁盛しているというイメージを持ちやすい」
ということも忘れてはいけません。
特に大阪でも飲食店なら、「美味しい」というイメージも持ってもらえます。
反対に本数が少ないと、大阪では「繁盛していない」「味がイマイチ」
などのイメージを持たれやすくなってしまいます。
のぼり旗のデザインで差をつけるには
まず第1にコントラスト(contrast)が重要。
コントラストの語源はcontra-(「反対」「逆」の意)とラテン語 stāre 「立つ」という意味で対比や対照や明暗等
真逆の意味を表します。
デザインにおいてはデザインにメリハリをつけることによって目立たせたり、一部に注目させたり、強弱をつけるのかがいかに重要です。
コントラストは配色でも可能ですし、文字数や書体によってもつけることができます。
第2に重要なことは、写真やキャラクターなどの図によって目立たせることです。
写真やキャラクターや図はそれを書くだけで意味をもつものはたくさんあります。
赤信号の絵がかいてあればとまれだと暗に伝わりますし、
キャラクターが指差しをしていたらその方向になにかがあることを指示していたりします。
また「目は口ほどに物をいう」ということわざがあるように顔写真の目線などはさらに方向性を
指し示したり、雰囲気や表情を伝えたりできます。
余談となりますが、霊長類の中で「白目」を持つのは人間のみというのは意外と知らない人はおおいのではないでしょうか?目には「白目」があることで実はコントラストが目にあるということです。人間の心理学においては目の動きは非常に重要とされています。
一例でいうと、行動倫理学によると
- 目が上に向いているとき
考えごとをしている。ちなみに過去は左上、想像は右上を表しているそうです。- 目が『横』を向いているとき
対等の関係で話ができているとき- 目が『下』を向いているとき
自分が優位に立とうとする心理状態。【左下】匂いや味などの感覚を思い出すとき【右下】独り言をいうとき- 不自然なまばたきが増える
緊張や不安をしているとき- 瞳孔が開いているとき
興味あるものを見つけたとき- 見つめているとき
相手を支配したい- 目を閉じてはなすとき
特に偽りをいういとき
第3に重要なことはわかりやすさです。
なにが書いてあるかを一瞬でわかるものは相手の印象に残りやすいです。
そのため、言葉もだらだら書くのではなく、だれにでもわかりやすく書く必要があります。
第4に心理学テクニックをつかうということです。
たとえば体言化の法則というものがあります。
こちらはゲシュタルト心理学の創始者のひとりマックス・ヴェルトハイマーによって明らかにされたもので、通称ゲシュタルトの法則やゲシュタルト心理学と呼ばれています。
体制化の法則にはさまざまな要因があり、それらが複雑に絡み合い、知覚に影響を及ぼす。その要因は以下の通り。
- 近接の要因 – 空間的、時間的に接近しているものは纏まって見える。
- 類同の要因 – 共通の性質をもっているものは、纏まって見える。
- 共通運命の要因 – 同一方向へ同じ速さで運動するものは纏まって見える。
よき(良き)連続の要因 – 方向性の要因で、滑らかに経過を示すものは、纏まって知覚される。- 良い形の要因 – 形の認識の要因で、簡単な図形に見えるよう働く。
閉鎖性(閉合)の要因 – 輪郭線によって囲まれたものは、纏まり易い。- 客観的構えの要因 – 客観的な、刺激条件によって規定された構えによって、纏まりが規定される。
- プレグナンツ(簡潔性)の要因 –
以上が視覚における体制化の法則であるが、佐々木が1989年に挙げたピョートル・チャイコフスキー作曲の第6交響曲「悲愴」の冒頭部分の弦楽器のパートを利用して例示したようにこれは聴覚でも起こる。なお体制化の意味としては、関連する情報をまとめ、処理することである。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
お客が入る条件ってなに?繁盛する飲食店とお客が少ない飲食店
ただし、のぼり旗だけで集客力が決まるわけではなく、むしろお客様に入店してもらってからの方が圧倒的に重要です。
地域性もありますが、ただ単に幟が多く活気がある店舗だという理由だけで選んでくれるお客様は、いわゆる興味本位の可能性が高いです。あらかじめ店舗の存在を認識していて、「いずれ行ってみたい」という思いを持って来店されるお客様は幟云々で左右されません。
幟が持っている効果としてはあくまでも「気づき」でしかなく、「あー、ここに飲食店があるな」「食べたかった料理を提供しているみたいだな」という印象を消費者に与えることで、選択肢として挙がる状況を生み出すためのツールです。
多くの店舗が販促ツールとしてのぼり旗を採用しますが、まったくのぼりを掲げていない店舗が繁盛していないのかというとそんなことはありません。むしろ、高級志向が高まっている昨今においては安っぽい販促よりも質の高さをアピールする方法が有効です。
とりわけ、ランチタイムの集客力という点でいえば、外から確認できる「お客さん入っているな」という印象が大切です。ピークタイム以降に客足が遠のくことは仕方がありませんが、この13時すぎの現象を軽減する目的で、あえて窓際のテーブルに案内することも有効な販促活動になります。