観光地を歩いていると、同じようなお土産屋さんが
何軒も連なっている光景をよく目にします。
どこのお土産屋さんに入るか悩みますが、
のぼり旗の質が決め手になることも珍しくありません。
美味しそうな写真が載せてあったり、“季節限定”といった
キャッチフレーズがあるのぼり旗を目にしただけで
「とりあえず入ってみたい!」という気持ちに
することができます。
基本、どこかの観光地に行くからには
そこでしか手に入らないような名産品を
あらかじめ調べていく人が多いかと思います。
ですが、土地勘がないため場所がわかりにくかったり
しますので、そういう時に例えば赤色ののぼり旗が
店の前にあると、お客さんにとっては
親切でしょう。
さらに、ホームページを運営されているのであれば
トップページに店頭の写真を、のぼり旗を目印として
載せておくのも一つの方法でしょう。
このように、お土産屋さんならではの工夫の仕方があるのです。
ぜひ活用してみてください。
お土産の始まり|元々は「代理参拝」だった?
今日では、この様に観光地を訪れれば、土産物屋が軒を連ねていますが、そもそも現在の土産が一般化した起源は何でしょうか?
それは土産の言葉の起源と共に、江戸時代に人気があった、お伊勢参りにあったのです。江戸時代の庶民の一大イベントは寺社仏閣への参拝で、その中でも伊勢神宮への参拝は村を挙げてのイベントだったのです。
伊勢神宮は江戸からは40~50日、費用が1年分の生活費に当たる15~20両を必要とし、憧れではありますが一個人では不可能で、村の仲間でお金を積み立て、代表者が参拝すると言うものでした。
伊勢神宮に参拝した後、旅費を出し合った仲間に、神社(お宮さん)が下されたお札やお神酒を頂いた時の杯などを、確かに代表で参拝した証として持ち帰りました。これを宮笥(みやげ)と呼んだのが土産の語源になっているのです。
しかし参拝者が増え、また仲間に持ち帰り配れるように、神社の授かりものに代わる品物を販売する店が門前や街道筋に出来るようになりました。これが宮笥から土産への変化と言えます。
その後、明治になり鉄道が出来、自由に往来・観光できる様になって、寺社仏閣の門前のみならず、観光地には土産物屋が軒を連ねると言う今日の光景が形成されたのです。