キビラ麻を織るラミー(芋麻)の特徴である
ハリ・コシのある生地は、日本では
古くからのれんに親しまれてきた素材です。
繊維と繊維の間にすきまがあり、
透け感が独特の風合いを演出する人気の素材です。
元の生地の色が綺麗な生成り色をしているため
文字やロゴ部分のみ染められる方も多いのですが、
生地全体を染めても非常に上品な仕上がりになります。
キビラ麻を織る「苧麻」ことラミーの語源と歴史
苧麻ことラミーの語源はマレー語の「Rami」が由来です。
日本から古くから親しまれたこの素材は「からむし」や「まお」と主に呼ばれていたものの、大正時代に中国から大量輸入された事と品種改良された素材が栽培された事がきっかけで現在用いられている漢字が定着した経緯があります。それと同様にマレー語の「Rami」がフランスで「Ramie」と変化し、いつしかその呼び名が世界共通語になったわけです。
そんなラミーの歴史は日本では縄文時代から人々と付き合っています。
福井県にある縄文時代初期の遺跡を初め、全国各地の弥生時代の遺跡には出土品で発掘されているので確認済みです。
その出土品は織物が主で、万葉集といった有名な和歌集に記載されている和歌にもあるように衣服に用いられていました。実際に正倉院などに保管されていた当時の衣服の素材にもなっており、しかも身分関係なく使われていたようです。
江戸時代から流行を始めた暖簾の生地にもなっています。その繋がりは脈々と受け継がれ、現代でもファッションやインテリアの品に用いられており、また小千谷縮や宮古上布など伝統工芸品に指定されている伝統的な布地の元として重宝されているほどです。
生地巾 45cm 60cm 90cm
キビラ麻で対応可能製作手法
<関連生地:麻素材>
・弊社定番麻
きびら麻 生成り(※取り扱い生成りのみ)の近似色
- Pantone(パントン)ベースカラー 2310U 4685U
一部混ざっているもの4655u 7516U 2320U 478u - 日本の伝統色(第8版)ベースカラー DIC-N782(素色【しろいろ】)・ DIC-N789(象牙色)
一部混ざっているもの DIC-323 DIC-331 DIC-N783(香色【こういろ】)※カラーガイド1 2 3 (第19版) - 日本塗料工業会 2015 ベースカラー H19-85D H22-87C
一部混ざっているもの H15-40H H15-30D H17-70H
麻の歴史は縄文時代(紀元前131世紀頃から紀元前4世紀頃)より
「日本書紀」にて御幣(ごへい)の記述の部分に青和幣(アオニギテ)の記述があります。
青和幣は、神前にささげる麻(苧麻100%)で織った布のことであり、
そのことからこの時代にはすでに苧麻の織物はあったと考えられています。
日本初期とは、伝存する最古の正史で奈良時代に舎人親王らの撰で、養老4年(720年)に完成した