生地耳とは布地の端の部分のことで、ほつれ等を防ぐために通常は生地の本体に比べ若干の厚みを持たせてしっかりと織り上げてある部分のことをいいます。通常布地の端のところにはこの処理が施されており、布地の状態で端からほつれてしまうことを防ぐものとなっています。
この部分は一般的には耳とも呼ばれますが、通常洋裁等においては切り落として使用することが少なくありません。布の厚みが変わってしまうため、出来上がりの質感等に影響することがあるためです。洋服においてもごくまれにオリジナルのデザインを生かし、強度を高めるためにすその部分や端の部分などに耳を残したまま使用することもありますが、幅などが記事によって変わるため仕上がりに影響してしまうことや、洋服の場合には着心地などにも影響してくるため、全体のバランスを考えた上での使い方をしないと非常に質感が悪いものになってしまうことが多いのです。
通常の場合は耳は切り落として使用することが多い上、オリジナルで特徴を持たせる場合以外はあまり使用されるところではありません。
綿生地耳でほつれなしの丈夫なのぼり
洋服などではあまり利用されることのない生地耳ですが、布地の強度を高める上では非常に重要な部分であるため、のぼり旗においてはこの生地耳を利用して強度を高めるとともに、ほつれを防止するために非常に重要な要素として広く用いられています。
のぼり旗はオリジナルで作る場合であっても、綿で1枚の布で作られることが多いのです。
ただポリエステルの場合は、生地耳を使用しない場合がほとんどです。その場合ヒートカットにするかにはほつれを防ぐために布の端を折り込んで縫い付けることが必要となります。
生地の厚さが2倍になることや、綿生地の場合初めから強度の高い生地耳の部分を効果的に使用することが多いのです。
また、生地耳は布地のほつれを防止するために他のところに比べ強く縫い上げてやることが多いので、そのまま利用することでしっかりとした質感を保つことができる上、その強度も非常に高いためのぼり旗に使用するのに非常に向いている部分と言えます。
綿のぼりの生地耳
生地耳は通常の布地の部分に比べ強度を高めほつれを防止するために糸を余分に使用し織目を詰めて作られていることが多いので、のぼり旗に使用する生地には非常に適したものとなっています。
さらに生地耳がついていることでのぼり旗自身がしっかりと広がるようになり、遠くからでもよく見えると言う効果を生み出すので非常に効果的なのぼりを作ることができると言うメリットがあります。
オリジナルののぼり旗を作る場合には風の強い日でもよく見えるように広がるのぼり旗を作ることが必要です。しかしオリジナルののぼり旗でありがちなのは記事全体が広がらずにせっかくのオリジナルのデザインが美しく見えないものが多い点です。耳の部分を上手に使用することでオリジナルののぼりであっても遠くから見ることができるものとなるので、耳の部分を効果的に利用することが大切です。
オリジナルののぼりを作る場合には、耳の部分を有効に使用すると非常に効果的にインパクトのあるのぼりを作ることができます。また耳の部分の厚みを効果的に利用して、オリジナルののぼりを作ることで風が吹いた際の見え方を調節することも可能です。