染料とは

  • 2018.7.10

[のぼり旗を作る際には染料(染色)顔料(印刷)があります]

染料と顔料の違い
染料は粒子が細かく、繊維の中まで浸透して発色します。
透明性があり、インクを重ねて配置できるので、写真などの高画質のプリントに適しています。
当社京都のれんでは昇華転写ダイレクトインクジェットプリント、でつくるポリエステルのぼり旗、豊彩色インクジェットプリントでつくる綿のぼり旗、本染めでつくる綿のぼりが染料での製作となります。耐光性、耐水性は顔料に比べると弱いですが、染料が繊維の中まで染まる為こすれに強いです。
染めるには、ただ布の上に染料を置くだけでなく、熱を掛けたり、蒸しを掛けたり、染料の定着の工程がある為、印刷と比べて納期が余分にかかります。
特殊な染料(天然染料※植物をつぶして染料を作る等)などを使用しない限り、家庭用中性洗剤で洗濯(オシャレ着洗いモードがおすすめです)が可能です。但し漂白剤はお控えください。
※はじめて洗濯する際は単体でお洗いください

顔料での製作といえばシルクスクリーンプリントでつくるポリエステルのぼり旗、スクリーン捺染顔料インクジェットプリントでつくる綿のぼり旗になります。染料と違い、生地内部まで顔料が浸透しないため、裏面は白くなります(片面プリントの場合)。耐光性が高く、直射日光などによる色褪せが比較的少ないため屋外での使用に適しています。
染めと違って蒸しなどの工程が少ないため、納期は比較的短納期で対応が可能です。
摩擦には弱いので洗濯はおしゃれ着洗いか手洗いで脱水はできないと、ご一考いただければ幸いです。
※はじめて洗濯する際は単体でお洗いください

当社ではデザインに染色顔料をインクジェットノズルで吹き付ける手法をすべてインクジェットプリントと呼んでおります。横断幕・テーブルクロス等も同じ技法となります。

文字やイラストに立体感や奥行き感を演出できる刺繍のぼりも注目されています。
染料で染めた人絹(レーヨン)糸を使用しているので、顔料よりも耐久性が高く、汚れにくく、長期間使用することができます。

「染料」と「顔料」の違いとは
染料と顔料は、身の回り物の色を出すために使われるインクなどでも活用され、オリジナルののぼり旗の色を付ける上でも活用されます。
前者は溶剤に溶ける性質を持っており、溶剤に溶ける点で様々な色を組み合わせることで新しい色を作れます。ただ光に当てるなどすると色が褪せる可能性が存在します。
一方、後者は溶剤に溶けないインクとなり、耐光性や耐水性に優れている特徴があります。のぼり旗の繊維の上に乗っている状態でにじみが少なく、いわゆるシルクスクリーンプリントの印刷に最適となります。

こすれに強いのは染料

オリジナルののぼり旗を制作する上では、色に拘ることも見られ、拘りの色を作り出したい場合は染料が優れています。また綿などの生地の繊維を浸透した形で染め上げることもできるため、着色してもこすれに強い点も特徴となります。しかもにじむ性質を上手く利用すれば、鮮やかなオリジナルのぼり旗を制作する上でも最適です。
一方、顔料は溶剤に溶け込んでいないため、生地の繊維部分に乗せる着色となり、耐水性や耐光性には強いメリットがあっても、こすれるとインクごと剥がれてしまう可能性もあります。
※擦れて剥がれてしまうという表現ですが、通常のぼり旗の仕様ではまずはがれませんのでご安心ください
当社推奨では3カ月程度で変更をしていただきたいとおもっております。どちらの製作方法でもその期間であれば問題なく使って頂けますのでご安心ください。
どちらが長く持つの?のご質問もよくいただきますが、使用環境によっても様々ですので、一概にはお伝えできません。

ちなみにのぼり旗でなくのれんや横断幕タペストリーなどではスクリーン捺染は顔料 印染めや本染めと呼ばれるのは染料を使います。
※なお一部他社様で本染めと言われているものを顔料でやれている会社もありますが、
当社は本染めは下記の図のように色を糸へと浸透させているもの=染めているもののみ
本染めと呼んでいます。天竺2

染料の歴史

人間が染色にかかわっていたのは、紀元前3000年前頃だと言われています。
歴史的根拠は、インダス文明の遺跡から、藍染めの染織槽跡を発見されています。
紀元前3000年~紀元前2000年までの間にヨーロッパや中国やエジプトやインドで歴史的根拠が発見されています。つまりすでに染色の歴史が始まってから歴史的根拠があるだけでも5000年近く経っていることになります。

染料は大きく分けて、天然染料・合成染料・蛍光染料の3つがあります。

  • 天然染料

    古代から染料として様々な動物、植物から抽出した天然色素が用いられてきた。植物由来の染料が最も種類としては多く、アカネ、アイ、ベニバナ、ムラサキ(紫根)などが古代から知られている。動物由来のものとしてはイボニシ等から得られる貝紫やエンジムシから得られるコチニールがある。これらの色素の多くは大量の天然物を処理してもわずかな量しか得られないため、希少品であり使用が限られていた。なお、黄土や赭土・赤土・弁柄などは「鉱物染料」として挙げられることがあるが、これらは水等の溶媒に不溶であり、一般的には顔料に分類される。「顔料染め」という表現もあるが、ある種の歪さは残っている。真の鉱物染料と呼べるのは着色力をもつ可溶性の無機化合物であり、大島紬を染めるのに使う泥や過マンガン酸カリウム、コバルトの錯塩くらいである(しかも後二者は実際に染料として用いられるケースは稀である)。
  • 合成染料

    1856年にウィリアム・パーキンはアニリンを二クロム酸カリウムで酸化し、その紫色の生成物が羊毛や絹を染色できることを発見した。このモーヴと名づけられた物質が世界初の合成染料である。その後、1869年にカール・グレーベ (Karl Gräbe) とカール・リーバーマン (de:Karl Liebermann) によってアカネ色素アリザリン、1880年にアドルフ・フォン・バイヤーによってアイの青色色素インディゴの合成が達成され、それらが工業化されると天然色素はその値段の高さから駆逐されていった。現在利用されている染料のほとんどは合成染料である。
  • 蛍光染料

    蛍光能を持つ染料を蛍光染料あるいは蛍光剤と呼ぶ。特に蛍光染料のうち蛍光増白剤は蛍光による増白効果を狙って白物衣料や衣料用洗剤に添加される。 また、衣料以外では、製紙工程で紙の白さを向上するため紙の表面加工時に使用することがあるが、食品用に使う紙には使用されない。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

化学染料の登場の歴史 化学染料の祖

ウィリアム・ヘンリー・パーキン(Sir William Henry Perkin, 1838年3月12日 – 1907年7月14日)
1856年、イギリスの有機化学者のウィリアム・ヘンリー・パーキン卿が抽出に成功した世界最古の合成染料モーブ(薄紫色)の合成染料を発明したことからイギリスを中心に急速に広まったとされています。
この時代は背景には染料はその当時すべて天然な物より抽出されていました。
だからこそ高級なもので沢山の人の手を通ってしか作れない代物でした。
特に紫色はアッキガイの分泌液(1㌘の染料を得るには数千匹ともいわれる)からしか取れない貴重なのであったので、色そのものが高貴のシンボルでした。
余談ですが日本でもも紫根から染色した『本紫』という色を、禁色(天皇以外身につけてはならない色)とされていました。
飛鳥時代に定められた冠位十二階の制度でも最高位は紫というのも不思議な話でもなく、希少であったからです。
世界的に理由はとても希少の高いものであったので、高貴とされていたというのが事実です。

だからこそ合成染料モーブ(薄紫色)の合成染料を発明したことの偉大さがご理解いただけると思います。
また急速に庶民に広がったのもそういう事由です。

ウィリアム・ヘンリー・パーキンの発見はモーブだけにとどまらず、その他アニリン染料、パーキントライアングルも有名です。

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